小川和紙を語るうえで、細川紙ははずせません。
現在の埼玉県小川町周辺で和紙作りが開始されたのは今から約1,300年前。和紙の原料である楮(こうぞ)がよく育ち、清流が豊かな環境のおかげで「小川和紙」は発展を遂げてきました。江戸時代になると和紙は庶民にも広まり、この頃「細川紙」が登場します。
細川紙は現在の和歌山県高野町で漉かれていた「細川奉書」を漉く技術が小川の地に伝えられ、この名前が付いたといわれています。江戸の紙問屋は細川奉書を幕府まで輸送する経費を削減するため、江戸に近く、既に和紙の一大産地として栄えていた小川の職人たちに細川紙を漉くように促し、これが成功し、小川町が細川紙の新しい産地となったと考えられています。
生産される「小川和紙」の中でも、国産の楮(こうぞ)のみを原料とし、伝統的製法と用具を用いて作られる強靭で丈夫な手漉き和紙の「細川紙」は、その製法技術が1978年に国の重要無形文化財に指定され、2014年には岐阜県の「本美濃紙」、島根県の「石州半紙」とともに「ユネスコ無形文化遺産 和紙:日本の手漉き和紙技術」として登録されました。
小川和紙を使ったアート展「Art on Ogawa-washi “A4” Project」
公募展をとおして作家やアーティストの皆さんが「和紙」と触れ合い、「新しい表現と出会い」「和紙の持つ可能性を知る」ことができる、そしてその作品を見ることができる展示会です。
今回は第3期ということですが、過去最多となる20名を超える作家の方が応募されたようです。
経歴や年齢、作風は問わない公募展なので、和紙の可能性を存分に感じることができる展示会なのではと思います。
コンセプトはA4
A4サイズという現代の人にとって最も身近でもある小さいサイズの和紙を使って
Active! → 積極的に!
Alternative! → 新しい手段で!
Advanced Expression! → 一歩進んだ表現を!
Amuse yourself! → 楽しんで!
和紙を使っていただきたい、という思いが込められているそうです。
イベント詳細
カテゴリ | アート展 |
開催日 |
2020年6月3日(水)~6月28日(日) |
開催場所 | 紙すきの村 2階ギャラリー 埼玉県比企郡小川町大字小川1091 |
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観覧料 | 無料 |
お問い合わせ先 | 紙すきの村 TEL:0493-72-2919 |
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